こんにちは。ケイリンです。
再就職に向けてまずやるべきこと
転職活動は、在職中からやっておくに越したことはありませんが、そうもいかない事情もあると思います。
今回は、どんな事情にせよ現在仕事に就いていない状況で、これから再就職を考えている50代の方に向けて、再就職に向けてまずやるべきことをお伝えします。
毎日たくさんの中高年の方々の再就職に関する相談を受けている中で、また50代で再就職した私の経験の中で、これはやっておいたほうが良いなと思うことをお伝えします。
それは「前職でのネガティブな経験はできるだけ早く感情的に終わらせる」ことです。
- 仕事も職場環境も好きだったが、業績不振で事業所が突然閉鎖となった。心にぽっかり穴があいた
- 非正規雇用の私が解雇され、無能な正社員が安泰だなんて理不尽だ
- 上司にパワハラまがいのことをされ、退職に追い込まれた
- 残業が多くてすっかり疲れてしまった。上司は見てみぬふりだった
など、前職においてネガティブな感情がある場合、いったんすべて吐き出して、その感情があることを認めましょう。
ネガティブな感情を吐き出し認める
紙に殴り書きしても、カウンセラーに話しても結構です。
とにかく、安全な場所で感情を吐き出して、その感情を抱いたことに罪悪感を持たず、ただ、「私はこんな風に思っているのだな」と感じてください。おそらく何度も同じ感情が浮かんで不快になったり辛くなったりすると思いますが、そのたびに心の声を聞いて感情を認めてください。今の心の声を聞くことなしに早々に「私にも落ち度があった」「これも良い経験だった」などと結論付けて締めくくるのは禁物です。結論は感情が整理されたら自然とわかるものです。
これからどうする?に切り替える
ネガティブな感情を吐き出し認めたら、「じゃあ私はこれからどうする?」と自分に質問してみてください。過去と他人は変えられないので、自分が人生の主導権を握り、今からどうするか、どうしたいかに考えを巡らせてください。
- やっぱりまた好きな仕事で頑張りたい
- 自分の知識とスキルをもっと磨きたい
- 今度パワハラまがいのことがあったらこうしてみよう
- 今度はこんな働き方をしたいな
あくまでも、自分はどうする?どうしたい?の視点で考えてみてください。そして、前職でのネガティブな感情が出てくるたびにその感情を認めて、セットで「じゃあ私はこれからどうする?」と自分に聞いてください。
なぜこれをやるべきか
この「感情的に終わらせる」をやらないと、再就職するための活力が湧きません。また、再就職に向けて行動を起こしても、たびたび「前職でのネガティブな感情」に引き戻され、自分の力を十分に使えません。さらに、再就職の面接時には、多くの場合で退職理由を聞かれます。前職でのネガティブな感情が整理されていないままだと、退職理由を他責(人のせいにする)にしがちです。言葉を取り繕ったとしても、言葉として発しているものと、その人の内から出てくるものにギャップがある場合、採用担当者の頭には「本当にそうなのかな?」の疑問が浮かびます。感情を整理し、自分はどうしたいかを考え、再就職に向けて自分の力を集中させましょう。
人生に無駄な経験なし
そんなことを言っている私ですが、「前職でのネガティブな感情」を整理したつもりが、再就職した後もたびたび当時の辛さ・悔しさを思い出していました。前職では、まったく経験のない業界とサービスを理解するためにとても苦労しました。最近、これからのことを考えていた時、前職で身につけた知識がこれからやりたいことにかなり活かせることに気が付いたのです。その時心から「人生に無駄なことなどなにもないのだ」と腑に落ちました。
再就職に向けて、仕事経験の棚卸しや求人探しより前に、まずやって欲しいことについてお伝えしました。不本意な退職による再就職を余儀なくされている方も多いと思います。この転機をこの先の人生をよりよくする好機と捉えて取り組んでほしいと思います。