なぜ働く目的を明確にするか?
こんにちは。ケイリンです。
前回は、就職活動の1つめのステップ、仕事経験の振り返りについてお話しました。
仕事経験の振り返りと合わせて整理しておいてほしいこと、それは「働く目的」です。
働く目的によって、自身の強みやスキルのうち何を活かすか(アピールするか)が変わります。また、働く目的によって、どんな求人を選ぶかが変わります。
働く目的を考える上での3つのキーワード
みなさんの「働く目的」は何でしょうか?
働く目的を考える上での3つのキーワードは、「経済性」「社会性」「個人性」です。
- 経済性:生活のために働く
- 社会性:社会貢献し他人に喜んでもらうために働く
- 個人性:自己実現のために働く
順番に説明します。
経済性:生活のために働く
まず、経済性です。これからまだお子さんの教育費にお金がかかる年齢の方も多いでしょう。また、年齢によっては老後の生活費が足りなさそうだからという方もいるでしょう。
老後の資金については、厚生労働省の「簡易生命表」によると、令和2年度(2020年)時点で、男性は50歳ならあと33.12年、60歳ならあと24.21歳が平均余命となるようです。女性は50歳なら38.78歳、60歳なら29.46歳となります。つまり、令和2年の時点で50歳の男性は83歳まで、女性は88歳まで生きるだろうということです。
さらに、総務省の家計調査にて、高齢無職世帯の1ヶ月の家計収支を元に、夫婦世帯と単身世帯の生活費(消費支出)と手取りの収入(可処分所得)を1年のデータとして試算した数字が出ています。それによると、65歳の夫婦が平均余命まで生きた場合、生活費は年金だけでは足りないという結果が出ています。
経済性を重視する場合には、年齢にもよりますが、転職エージェントを活用して、経験と実績のある職種・業界への就職をお勧めします。前回ご説明した仕事経験の棚卸しを参考に、ご自身の実績を具体的にしっかりアピールした職務経歴書を作成してください。
社会性:社会貢献し他人に喜んでもらうために働く
次に、社会性です。
日々の相談で、「次の仕事は社会貢献になることがしたい」「ありがとう、と言ってもらえる仕事がしたい」とおっしゃる方は多いです。一部の仕事を除いてどんな仕事にも社会貢献的な要素はあり、仕事は間接的であれ、誰かの役に立っているものではないかと私は考えます。
社会性を重視する場合には、人に喜んでもらえるような仕事の中でどんな仕事がやりたいのかを前回ご説明した自己分析で見つけた自分の価値観を参考にして、ご自身の考えに合った業界・職種を選びましょう。
個人性:自己実現のために働く
最後に、個人性です。
私の直近の就職は、個人性重視でした。給与重視で就職した前職で強制終了のような形で退職してから、「これまでやりたいと思っていたことを逃げずにやろう」と決めました。やりたいことができるなら給与がある程度下がることは仕方がないと思いました。
個人性を重視する場合には、前回ご説明した自己分析を参考に、その仕事に就くためにこれまでどんな活動・勉強をしてきたのか?今回応募する仕事内容に活かせるこれまでの経験や強みは何か?なぜこの仕事をしたいのか?について整理しておくことが必要です。
自分が納得できる働く目的を考える
ご自身の働く目的については、上記3つのうちの何をどのぐらい重視するかで検討してみてください。中高年の方々がおかれている状況や環境は様々で、働く目的も異なると思います。周りは気にせず、ご自身が納得できる働く目的をじっくり考えてみてください。
次回は、再就職活動の計画作成のお話しです。